話題の蛇革のこと、どこまで知っていますか？

まずは基本！蛇皮って？

まずは蛇皮について。

蛇皮はバッグや財布などの製品に加工すると『蛇革』や『パイソン』『パイソンレザー』と呼ばれるようになります。

一般的にはパイソンレザーと呼ばれることの多い蛇革ですが、大きく分けて『パイソンレザー』と『スネークレザー』の二種類に分かれます。

パイソンレザーはダイヤモンドパイソンやモラレスパイソン、レッドパイソンなどが主に使用されています。

スネークレザーは水蛇が多く使用されています。

日本で多く流通しているのはダイヤモンドパイソンで、和名はアミメニシキヘビとも言います。

世界最長の爬虫類とされ、大きいものは10mにも成長することも。

全身にダイヤモンド柄の模様があることから、ダイヤモンドパイソンと呼ばれるようになりました。

蛇皮はその模様故にレザーのカット方法によって表情が180度異なります。

肚部分からカットする『フロントカット』は背側をメインにするため、細かい鱗と模様を最大限に楽しむことができます。

反対に背側からカットする『バックカット』は肚部分がメインとなるため、大きめの鱗から細かい鱗へのグラデーションや、模様の変化を楽しむことができます。

どちらが良いということはありませんが、まだ蛇革に苦手意識のある方は鱗が小さい『フロントカット』から始めてみても良いかもしれません。

蛇革の鱗って取れるの？

よくあるお問い合わせで『蛇皮の鱗が浮いていて取れそう』『鱗が立っていて、剝がれないか心配』といった声をお聞きします。

パイソンの鱗が浮くのは原皮の鞣しの段階での温度差で生じます。

そのため手に引っかかるような感触がある場合があります。

しかし蛇の皮の鱗は皮膚と一体になっているため、魚の鱗のように剥がれ落ちることはありません。

立っている鱗はエイジングで落ち着いてくるので、気になる部分はよく触ってあげると柔らかくなるのでおすすめです。

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蛇皮のエイジング

エイジングは経年変化も呼ばれ、長く使い込むほど美しく変化する本革の魅力のひとつ。

革の種類によってエイジングの程度は異なりますが、基本的には『色が濃くなる』『柔らかくなる』『艶が出る』の3つが挙げられます。

特に蛇革のナチュラルカラーは色の変化が大きく、飴色に変化しエキゾチックな雰囲気になることで人気です。

また、革が柔らかくなるのと同時に立っていた鱗も寝てくるので、購入当時とはまったく違う姿を楽しむことができます。

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蛇革のお手入れ方法

本革のお手入れに関しては、基本的には何もしなくても美しくエイジングされます。

専用のクリームなども販売されていますが、パイソンレザー専用でも合う合わないがありシミの原因となってしまう可能性も。

塗った当時は良くても2年3年と使用するとまだら模様になったという方もいらっしゃるので、本革を扱う専門店では推奨していないことが多くあります。

どうしても防水スプレーなどを使用したい場合は、目立たない場所で必ず試して染みにならないかを確認しましょう。

本革は使うほどエイジングが早まりますが、その分劣化も早まります。

1週間使えば1日休めるなど、少しの休息を与えてあげてください。

しかし放置しすぎると乾燥しすぎてしまい、綺麗にエイジングされにくくもなります。

蛇皮だけでなくすべての革において、最大のお手入れは触れてあげること。

汚れてしまった場合は、柔らかい布で拭いてあげるだけで問題ありません。

蛇革の注意点

最大の注意点は、絶対に雨や水に濡らしたり水分を含んだハンカチなどと一緒にバッグに入れたりしないこと。

水濡れは蛇革だけでなく本革すべてがＮＧ

原皮と一度乾燥させてから鞣すため、水に濡れたり湿度の高い場所に置くとヨレてしまったりシミになる可能性があります。

濡れてしまった場合はできるだけ早く乾いた柔らかい布で拭いてください。

初めはシミのようになってしまうこともありますが、だんだんと馴染んできて気にならなくなります。

水に濡れてしまったからといって、暖房器具やドライヤーは当てないこと。

熱風により革質が変わってしまうので、拭いてあげるだけに留めてください。

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